安全性と資産価値を維持するために必要なメンテナンスとは?
工場や倉庫は「モノづくり」や「物流」の要として、日々多くの人や設備が稼働しています。
だからこそ、建物自体の安全性を維持すること、そして長期的な視点で資産価値を保つことは、事業継続のためにも非常に重要です。
今回は、建物の劣化にどう向き合うべきか、どんなメンテナンスが有効かについて解説します。
■工場・倉庫の安全性が脅かされる主な要因
1.経年劣化による構造の弱体化
外壁や屋根の塗膜、防水層が劣化すると、雨漏り・サビの進行につながり、構造材にダメージを与えます。
2.地震・風災・台風などの自然災害
屋根材の飛散や外装の剥落は、周囲への危険だけでなく、業務停止のリスクも孕んでいます。
3.見落としがちな付帯部の劣化
排水設備、シャッター、鉄骨階段、庇などの付帯設備の腐食も、事故や損傷を引き起こす要因です。
■資産価値を維持するための3つのポイント
1. 定期点検と劣化の「見える化」
点検周期の目安:
5年ごとに簡易点検、10年ごとに専門業者による詳細点検を。
見える化のツール:
写真報告書、サーモグラフィー、ドローン撮影などを活用することで、社内・経営層への報告もスムーズに。
2. 劣化が軽度なうちに「予防的補修」
・屋根の防水トップコート再塗装
・外壁塗装の早めの塗り替え
・シャッターや雨樋の部品交換
→ これらは小規模・低コストで済む段階での対応が重要です。
3. 長期的な修繕計画の立案
塗装、防水、補修などはバラバラに実施すると足場費用や工程管理が重複しがちです。
「10〜15年サイクルの中長期修繕計画」を立てることで、効率的かつ予算管理しやすいメンテナンスが可能になります。
✅ 工場・倉庫メンテナンス チェックリスト
~ 安全性と資産価値を守るために ~
「現状を簡単に自己診断」して頂くためのチェックリストになります。
以下の項目に1つでも該当すれば、専門点検や補修の検討タイミングです。
点検項目 | チェック内容 | ✔ |
---|---|---|
外壁 | ひび割れや塗装の剥がれ、白い粉(チョーキング) | □ |
外壁 | タイルの浮き・剥離・目地の割れ | □ |
屋根 | サビ、色あせ、シーリングの割れ・切れ | □ |
屋上・バルコニー | 防水層のひび割れ・ふくれ、排水口の詰まり | □ |
シャッター | 開閉が重い、サビ・異音・巻き上げ部の異常 | □ |
鉄骨階段・手すり | サビ・腐食・ぐらつき | □ |
雨どい・排水管 | 雨水のあふれ、部材のズレ・破損 | □ |
室内天井・壁 | 雨漏り跡、シミ・カビ・剥がれ | □ |
建物周辺 | 台風後の飛散物・破損、基礎のひび割れ | □ |
点検記録 | 前回の専門点検から5年以上経過している | □ |
✅ 判定目安
-
□ が 1〜3個 → 要観察・早めの点検推奨
-
□ が 4個以上 → 本格的な建物診断を推奨
-
□ が 5年以上未点検 → 劣化リスクが高まっています
📌 チェックの後は…
気になる点があれば、写真に撮って記録することが第一歩です。
プロによる現地診断では、見えない部分の劣化や将来的なリスクも含めて可視化できます。
■まとめ|“放置”はコストを増やす最大要因
建物は放置しても勝手に元には戻りません。
早期対応することで、安全性も資産価値も**「守るコスト < 放置するコスト」**になります。
屋根や外壁にサビやひび割れが見られる
雨漏り跡がある
工場稼働中の事故やヒヤリハットがあった
…このような状況がある場合は、一度専門業者による点検を検討してみてください。
弊社では工場・倉庫の塗装・補修・防水など、建物の維持管理を専門に行っております。
お気軽にお問い合わせください。