屋根の劣化の段階とは?状態別に見るメンテナンスのタイミング
家の屋根は、日々の風雨や紫外線にさらされながら、私たちの暮らしを守ってくれています。
しかし、過酷な環境にさらされているからこそ、年月とともに劣化が進行していくのは避けられません。
劣化の初期段階で適切なメンテナンスを行えば、費用も被害も最小限に抑えることができますが、
気付かずに放置してしまうと雨漏れや建物内部の腐食といった深刻な問題につながります。
このブログでは、屋根の劣化が進行していく段階ごとの症状や原因、適切な対処法を詳しくご紹介します。
屋根リフォームや点検を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
【第1段階】表面の色あせ・軽微な汚れ・コケの発生
劣化の初期段階では、屋根材の表面に色あせや汚れ、コケや藻の発生といった軽度な症状が見られるようになります。
症状の例
- 屋根の色が均一でなくなり、部分的に薄く見える
- 表面に黒ずみや緑色のコケが広がっている
- 屋根に光沢がなくなってきた
原因
- 紫外線による塗膜の劣化
- 湿気や日陰によるコケ・藻の発生
- 排気ガスや粉塵の蓄積
対処法
- 高圧洗浄による清掃
- 必要に応じて再塗装
- 防カビ・防藻塗料の使用
放置すると…
屋根材が水分を吸収しやすくなり、次の段階へと進行してしまいます。
【第2段階】塗膜の剥がれ・サビの発生・防水性の喪失
塗膜が機能しなくなると、屋根材が直接雨や紫外線にさらされて劣化が加速します。
症状の例
- 金属屋根にサビが浮いてきている
- スレートが湿っぽく吸水している
- チョーキング現象(白い粉がつく)
原因
- 長期間の紫外線・雨の影響
- 施工不良やメンテナンス不足
対処法
- 再塗装や部分補修
- ケレン処理+サビ止め塗装
- 吸水防止のコーティング
放置すると…
屋根材の強度が低下し、ひび割れや破損へとつながります。
【第3段階】屋根材のひび割れ・欠け・ずれ
屋根材自体が劣化し、物理的な破損が起きる段階です。
症状の例
- 瓦のずれ・破損
- スレート材のひび割れ
- 板金部の浮きや釘の脱落
原因
- 台風・地震などの衝撃
- 凍害や経年による劣化
対処法
- 部分補修・差し替え
- コーキングや板金補強
- 必要に応じてカバー工法
放置すると…
雨水が屋根の内部に侵入し、下地の腐食が進行します。
【第4段階】下地材の腐食・雨漏れ・天井への影響
屋根内部に水が入り込み、室内にも影響が出始める段階です。
症状の例
- 天井にシミが出ている
- 雨天時にポタポタ音がする
- カビ臭・壁紙の剥がれ
原因
- ルーフィングや野地板の劣化
- 浸水や施工ミス
対処法
- 屋根の葺き替えやカバー工法
- 室内天井材の修繕
放置すると…
建物の構造材に被害が及び、修繕費用が大幅に増加します。
【第5段階】構造体の腐食・シロアリ発生・建物の安全性低下
建物の柱や梁など構造体の木部まで被害が及ぶ最終段階です。
症状の例
- 屋根がたわんで見える
- 床が柔らかく沈む
- シロアリ被害や腐食が進んでいる
原因
- 長年の雨漏れ放置
- 湿気による腐食・害虫の侵入
対処法
- 屋根・構造体の大規模改修
- 建て替えを視野に入れる場合も
屋根点検はいつするべき?
屋根は高所にあるため、自分で状態を確認することが難しい場所です。
以下のようなタイミングで、専門業者による定期点検を受けることをおすすめします。
点検のおすすめタイミング:
- 新築または前回のメンテナンスから10年経過
- 台風や地震など自然災害の後
- 天井や壁に異常を感じたとき
ドローン調査や屋根裏の確認を活用すれば、詳細な劣化状況を把握できます。
まとめ|屋根の劣化は“段階ごとの対応”がカギ!
屋根の劣化は、初期の色あせから始まり、進行すると構造体にまで被害が及びます。
しかし、早期に発見し適切なメンテナンスを行えば、建物の寿命を延ばすことが可能です。
「最近、屋根の色が変わってきた気がする」「雨の日に天井が心配」など、
気になる症状がある方は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
弊社では無料点検も実施しております。お気軽にお問い合わせください。