製造業から嫌われる⚡静電気⚡ 塗装工事でできる対策📑
1.【なぜ静電気が嫌われるのか?】
静電気は製造現場で次のような深刻なトラブルを引き起こします。
トラブル |
具体例 |
製品不良 |
埃や粉塵を引き寄せ、塗装や組立品質に影響。 |
電子部品の破壊(ESD障害) |
半導体・電子基板が微小放電で故障する。 |
火災・爆発 |
静電火花が可燃性ミスト・粉塵に引火する。 |
作業者へのストレス |
微弱な感電で作業効率低下・ヒヤリハット発生。 |
生産設備の誤作動・停止 |
静電気でセンサーや制御機器が誤作動する。 |
2.【静電気が発生する主な原因】
- 摩擦:作業中に物体同士がこすれ合う(例:ベルト搬送、部品移動)
- 剥離:フィルム、シート、紙などを剥がすとき
- 移動:物体や作業員の移動による帯電
- 乾燥空気:湿度が低い環境では帯電しやすい
- 絶縁体の使用:プラスチック・ゴムなどが静電気をため込む
3.【塗装工事でできる静電気対策】
製造現場の改修や新設時に行う塗装工事を活用すると、
静電気リスクを大幅に低減することが可能です。
具体的な対策は次の通りです。
① 帯電防止塗料・導電性塗料の施工
- 塗装面に導電性を持たせ、静電気を地面に逃がす。
- 帯電防止剤を配合した塗料を使い、静電気の蓄積を防止。
- 【例】カーボンブラック、金属粉配合の帯電防止塗料。
② アース(接地)設計とセット施工
- 金属構造体や塗装対象物を確実にアースに接続。
- 塗装面で発生する静電気を確実に地面へ放電できる設計。
③ 塗装ブースや周辺設備への帯電防止塗装
- 塗装ブース内部壁面に帯電防止塗装を施し、ミストや粉塵の帯電を防ぐ。
- 周囲環境から発生する静電リスクも同時に低減。
④ 湿度管理と組み合わせた設計
- 加湿設備と連動して、**湿度50~60%**を保つ環境設計。
- 塗装と空調管理をトータルで静電気対策する。
✨【まとめ】✨
製造業では、
▶ 製品品質の安定
▶ 作業安全の確保
▶ 生産ラインの安定稼働
これらを守るために、静電気対策は必須項目です。
そして、塗装工事を通じた静電気対策は、
- 施工タイミングが合わせやすく、
- 設備の長寿命化にも寄与し、
- 後付け対策よりコストも抑えやすい
という大きなメリットがあります。