工場の床材選びのポイントとおすすめの種類
工場の床は、作業の安全性や効率に大きく影響する重要な要素です。
適切な床材を選ぶことで、耐久性の向上、作業環境の改善、メンテナンスコストの削減につながります。
しかし、床材を選ぶ際には単に耐久性や防塵性だけでなく、耐摩擦性・耐薬品性・防滑性・メンテナンス性など、多くの点に注意を払う必要があります。
今回は、工場に適した床材の種類と、それぞれの特徴、耐久性や防塵性を高めるポイント、さらには施工や使用時の注意点について解説します。
工場の床材に求められる条件
工場の床材を選ぶ際に、以下のようなポイントを考慮する必要があります。
- 耐摩擦性:フォークリフトや重量物の移動による摩擦に強いこと
- 耐薬品性:油や薬品による腐食や変色が起こりにくいこと
- 防滑性:作業員の転倒を防ぐために適度な滑り止め効果があること
- 防塵性:床の摩耗や汚れによる粉塵の発生を抑えること
- メンテナンス性:清掃や補修がしやすく、長期間使用できること
- 耐久性:重量物の設置や機械の振動に耐えられること
- 施工のしやすさ:工場の稼働を止めずに施工できるか、乾燥時間はどのくらいか
- コスト:初期費用だけでなく、メンテナンス費用も含めた長期的なコストを考慮する
工場におすすめの床材の種類とポイント
エポキシ樹脂塗装
特徴
- 高い耐摩擦性・耐薬品性があり、油や薬品を使う工場に最適
- 表面が滑らかで清掃がしやすく、防塵性が高い
- カラーバリエーションが豊富で、作業エリアの区分けが可能
各性能を高める方法
- 耐摩擦性向上 → トップコートに耐摩耗性強化剤を配合
- 耐薬品性向上 → 化学薬品耐性を持つ特殊エポキシ塗料を使用
- 防滑性向上 → 防滑剤入りのトップコートを追加し、滑りにくくする
- メンテナンス性向上 → 汚れに強い撥水・防汚コーティングを施す
注意点
- 施工後の完全硬化までに時間がかかるため、使用開始までの期間を考慮する
- 衝撃に弱いため、重量物の落下には注意が必要
ポリウレタン樹脂塗装
特徴
- 弾力性があり、衝撃に強く、クッション性があるため床のひび割れを防ぐ
- ひび割れしにくく、耐久性が高い
- エポキシ樹脂よりも柔軟性があるため、フォークリフトが頻繁に通る工場に向いている
各性能を高める方法
- 耐摩擦性向上 → 厚塗り施工を行い、耐摩耗層を形成
- 耐薬品性向上 → ポリウレタンに耐薬品性添加剤を配合
- 防滑性向上 → 表面に防滑加工を施し、滑り止め効果を向上
- メンテナンス性向上 → 撥水コーティングを塗布し、清掃しやすくする
注意点
- エポキシ樹脂と比べて耐薬品性がやや劣るため、薬品を扱う工場には不向き
- 塗膜が柔らかいため、鋭利な物を落とすと傷がつきやすい
コンクリート床(硬化剤仕上げ)
特徴
- 耐久性が非常に高く、重量物の設置や大型機械の使用に適している
- コストが比較的安い
- 硬化剤仕上げにより防塵性が向上
各性能を高める方法
- 耐摩擦性向上 → 表面に特殊硬化剤を塗布し、耐摩耗性を強化
- 耐薬品性向上 → 耐薬品性コーティング(シリコン・フッ素系)を施す
- 防滑性向上 → ノンスリップ加工を追加し、滑り止め効果を強化
- メンテナンス性向上 → 表面をポリッシュ仕上げにし、清掃性を向上
注意点
- 硬化剤仕上げを施しても、ひび割れが発生する可能性があるため定期的なメンテナンスが必要
- 硬い素材のため、転倒時のリスクが高い
タイル・ビニル床材
特徴
- メンテナンスが簡単で清潔感を維持しやすい
- 耐薬品性が高く、薬品を扱う工場に適している
- 防滑性に優れた製品もあり、安全性が高い
各性能を高める方法
- 耐摩擦性向上 → 高耐久仕様のタイルを選び、耐摩耗コーティングを施す
- 耐薬品性向上 → 耐酸・耐アルカリ仕様のタイルを選択
- 防滑性向上 → 表面に滑り止め加工が施されたタイルを使用
- メンテナンス性向上 → 定期的なワックスがけを行い、防塵性を維持
注意点
- 重量物を落とすとタイルが割れる可能性がある
- 施工費用が高くなる場合がある
工場の種類ごとのおすすめ床材
工場の種類 | 適した床材 | 主な特性・メリット |
---|---|---|
自動車・機械製造工場 |
エポキシ樹脂塗装、ポリウレタン樹脂塗装、硬化剤仕上げコンクリート | 耐摩擦・耐油性が高く、フォークリフトの走行にも対応 |
食品工場 | ポリウレタン樹脂塗装、ビニル床材、防滑タイル | 防水・防滑・耐薬品性が高く、衛生管理がしやすい |
化学・製薬工場 | エポキシ樹脂塗装、耐薬品性タイル、フッ素コーティング床 | 耐薬品性・防塵性が高く、薬品の影響を受けにくい |
金属加工・溶接工場 | 硬化剤仕上げコンクリート、耐熱性タイル | 耐摩擦・耐衝撃・耐熱性があり、高温環境でも使用可能 |
電子機器・精密機械工場 | 導電性ビニル床材、帯電防止エポキシ樹脂塗装 | 帯電防止効果があり、静電気による機器の故障を防ぐ |
倉庫・物流センター | 硬化剤仕上げコンクリート、ポリウレタン樹脂塗装 | 高耐荷重・耐摩耗性に優れ、フォークリフトの走行にも適応 |
耐久性や安全性を高めるポイント
✅ 耐摩擦性を高める → 耐摩耗強化剤を配合したトップコートを使用
✅ 耐薬品性を強化する → 耐酸・耐アルカリ性のエポキシ樹脂を選択
✅ 防滑性を確保する → 滑り止め加工を施す、防滑タイルを使用
✅ 防塵性を向上させる → コーティングで粉塵を抑える
✅ メンテナンス性を向上する → 汚れが付きにくい仕上げ材を選び、定期清掃を行う
施工・使用時の注意点
⚠ フォークリフトを多用する環境では、耐摩耗性の高い床材を選ぶ
⚠ 食品工場では、防水性や防滑性が高いものを採用し、衛生管理を徹底する
⚠ 化学・製薬工場では、薬品の影響を受けない耐薬品性の高い床材が必須
⚠ 定期的なメンテナンスを行い、床材の劣化を防ぐ
まとめ
工場の床材は、用途や作業環境に応じて適切に選ぶことが重要です。
また、耐摩擦性・耐薬品性・防滑性・メンテナンス性を高めるためには、適切な施工方法や日常のメンテナンスが欠かせません。
✔ 用途に合った床材を選定する
✔ 耐久性や防滑性、防塵性を考慮した仕上げを施す
✔ 定期的な清掃・メンテナンスを行う
適切な床材を選ぶことで、作業の効率化や長期的なコスト削減につながります。
工場の床材選びでお悩みの方は、専門業者に相談し、自社の環境に最適な床材を選定することをおすすめします。