工場の陸屋根とは?その特徴やメリット・デメリットを解説
工場の屋根にはさまざまな種類がありますが、特に多く採用されているのが「陸屋根(ろくやね)」です。
陸屋根とは、勾配がほとんどないフラットな形状の屋根のことで、工場や倉庫、ビルなどの建築物に多く見られます。
陸屋根の特徴
陸屋根は、一般的な三角形の切妻屋根や片流れ屋根とは異なり、ほぼ水平に作られた屋根です。
実際にはわずかに勾配がついており、雨水が適切に排水されるよう設計されています。
陸屋根の構造
✅防水層:雨水の浸入を防ぐため、シート防水や塗膜防水が施される。
✅断熱層:夏の暑さや冬の寒さを軽減するために設けられる。
✅排水設備:屋上に溜まった水を排水するためのドレン(排水口)や排水管が設置される。
陸屋根は、特に工場建築において多くのメリットを持っています。
陸屋根は平坦なため、太陽光発電パネルの設置や設備機器の設置に適しています。また、屋上緑化を施すこともでき、環境負荷の低減につながります。
切妻屋根や片流れ屋根に比べて施工がシンプルであり、資材や工期を抑えやすいのが特徴です。
また、屋根裏のスペースを設ける必要がないため、建築コストを削減できます。
陸屋根は勾配がほとんどないため、強風時の影響を受けにくく、屋根材の飛散リスクが少なくなります。
工場や倉庫のような大規模建築では、陸屋根にすることで建築設計が容易になり、スペースを無駄なく活用できます。
一方で、陸屋根にはいくつかのデメリットも存在します。
勾配がほとんどないため、水が滞留しやすく、排水不良が発生すると雨漏りの原因になります。特に防水処理が不十分な場合、劣化が早まる可能性があります。
防水層の劣化を防ぐために、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。特に、ドレン(排水口)の詰まりは雨水の滞留を招くため、こまめな清掃が求められます。
直射日光を受けやすいため、屋内の温度が上昇しやすい傾向があります。遮熱塗料の塗布や断熱材の導入により、熱対策を講じる必要があります。
陸屋根の耐久性を維持するためには、以下のメンテナンスが重要です。
年に1~2回の定期点検を行い、防水層のひび割れや排水口の詰まりをチェックしましょう。
シート防水や塗膜防水は、経年劣化するため、10~15年ごとの防水工事が推奨されます。
3. 遮熱・断熱対策の強化
遮熱塗料を塗布することで、夏場の室内温度の上昇を抑えることができます。また、断熱材を追加することで、より快適な環境を維持できます。
陸屋根は工場において、スペースの有効活用や建築コストの削減といった多くのメリットがあります。一方で、雨漏りのリスクやメンテナンスの手間もあるため、適切な管理が欠かせません。
工場の屋根選びでお悩みの方は、用途や維持管理のしやすさを考慮し、最適な屋根形状を選択しましょう。