大型建築物のサビ対策|早期発見・早期対応で工事コストとリスクを最小化
「サビなんて、表面だけでしょ?」
…そう思って放っておくと、大変なことになります。
大型建築物に使われている鉄骨や鋼材。これらは頑丈そうに見えて、実はサビによる腐食にとても弱い素材です。
しかも、サビは見えないところから静かに広がっていくため、気づいたときには手遅れ…というケースも少なくありません。
🔧 サビの本当の怖さと原因
■ なぜサビが怖いのか?
- 構造の強度が落ちる
金属の内部まで腐食が進行すると、見た目は小さくても強度が著しく低下します。特に車、建物、橋などの構造物では倒壊や破損の原因に。 - 腐食が加速する「自己増殖」性
一度サビが発生すると、その部分から水分や酸素が浸透しやすくなり、サビがどんどん広がるという悪循環に入ります。 - 見えない内部でも進行
表面に小さなサビしか見えなくても、裏側や内部で腐食が広がっている可能性があります。これは特に配管や鉄骨、車体の下部などでよく見られます。
🧪 サビの原因は?
- 水分と酸素
→ 鉄は空気中の酸素と水分に触れることで酸化反応を起こし、サビになります。 - 塩分(特に海辺や冬の凍結防止剤)
→ 塩分があると腐食が早く進みます。 - 傷や塗装の剥がれ
→ 金属の保護膜が剥がれると、サビのきっかけになります。
🔎 サビの早期発見・早期対応が命を守る
「見逃し」が最も高くつく。
大型建築物の維持管理では、わずかなサビも見逃さず、早期に補修・再塗装することが長期的な安全とコスト削減の鍵です。
- ⚠️ 構造的な脆弱化 → 鋼材の断面が減少し、耐震性・耐荷重性能が低下
- 💸 補修範囲の拡大 → サビが進行すると部分補修ができず、大規模工事が必要になる
- ⏱ 工期の遅れ → 利用停止や営業損失
- 🚫 安全性低下 → 事故リスクの増加や施設としての信頼失墜
🛠【現場で使える】点検マニュアル
日常点検でサビを早期に発見するための簡易チェックリストを紹介します。
■ 点検頻度
- 外装・露出鉄骨部:年1〜2回
- 海岸沿い・工業地帯など腐食環境が厳しい場所:年3回以上
■ 点検チェックリスト
点検項目 |
チェック内容 |
異常時の対応 |
🔍 塗膜の状態 |
剥がれ・膨れ・ひび割れがないか |
部分塗替え・再塗装の検討 |
🧱 鉄部のサビ |
茶色や赤茶の粉状、または黒サビがないか |
サビ除去+錆止め塗装 |
📏 構造の変形 |
サビによる膨張や変形がないか |
専門業者による調査依頼 |
🌧 排水系統 |
雨水が溜まっていないか、ドレンの詰まりがないか |
排水改善、補修 |
※ドローン撮影や赤外線サーモグラフィなどを活用すると、高所や死角も効率的に点検可能です。
🎨 塗装による予防保全のポイント
■ 早期補修の具体例
- 軽度のサビはケレン(サビ除去)+錆転換剤+防錆塗料で対応可能
- 重度の場合は部材交換+再塗装が必要になることも
■ 塗料選びのコツ
- 耐塩害・耐酸性塗料(フッ素・無機系塗料など)を選ぶと長寿命化
- **下地処理(ケレン作業)**をしっかり行うことで塗膜の密着性・耐久性を確保
- 下塗り(防錆プライマー)→中塗り→上塗りの三層構造が基本
■予防保全の徹底
- 定期的な再塗装サイクルの設定(一般的に10〜15年)
- 状態に応じた部分補修工法を組み合わせてコスト最適化
✅ まとめ:サビを「見つけた時」が対処のチャンス
サビは一度広がると、取り返しがつかないダメージになります。
「まだ大丈夫」ではなく、「今だからこそ補修できる」
それが、建物の寿命と安全性を守る最善の判断です。
🏢 高所や死角の点検もおまかせください!
ドローンや高所カメラ、赤外線調査などを活用し、目視では確認しづらい箇所の点検も対応可能です。
「ここ、見えるけど手が届かない…」「足場を組むほどでもないけど不安…」
そんなお悩みにも、迅速・柔軟に対応いたします。
📩 お気軽に調査依頼・ご相談ください!
建物の規模や状態に応じて、最適な調査・施設に合った塗装仕様をご提案いたします。
お問い合わせフォームまたはお電話にて承っております。