工場の補修に使用するシーリング材の種類
前回ブログでご紹介させていただきましたが、工場の補修作業では、建物の隙間を埋め、防水性や気密性を確保するためにシーリング材が欠かせません。
しかし、シーリング材にはさまざまな種類があり、用途に応じて適切なものを選ぶ必要があります。
適切なシーリング材を使用することで、補修箇所の耐久性が向上し、長期的なコスト削減にもつながります。
今回は、工場補修に使用される主要なシーリング材の種類と特徴、適した用途について詳しくご紹介したいと思います。
シリコン系シーリング材
特徴
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耐候性・耐水性に優れ、長期間劣化しにくい
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柔軟性があり、温度変化に強いため寒暖差の激しい場所に適している
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接着力が低いため、特定の下地にはプライマーが必要
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耐熱性が高く、工場内の高温環境でも使用可能
主な用途
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窓枠や外壁の補修
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防水工事(特に屋外)
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高温環境の設備周りやボイラー設備のシール
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化学薬品に対する耐性が求められる場所
シリコン系シーリング材は、耐候性が高いため屋外での使用に向いています。
ただし、塗装ができないため、外観を重視する場合は注意が必要です。
ポリウレタン系シーリング材
特徴
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高い密着性と強度を持ち、コンクリートや金属によく馴染む
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塗装が可能で仕上がりが美しくなる
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耐候性・耐紫外線性はやや低めで、直射日光が当たる場所では劣化しやすい
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伸縮性があり、構造物の動きに対応できる
主な用途
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外壁や金属部の補修
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工場の床面のひび割れ補修
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振動や衝撃を受ける場所(機械設備周りなど)
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機械室や倉庫の継ぎ目補修
ポリウレタン系は塗装が可能なため、外観を損なわず補修ができるのがメリットです。
一方で、紫外線による劣化が早いため、屋外では塗装などの保護対策が必要です。
変成シリコン系シーリング材
特徴
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シリコン系とポリウレタン系の長所を併せ持つ
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高い接着性と耐候性を備え、幅広い素材に使用可能
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塗装が可能で、仕上がりが美しい
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耐久性があり、長期間メンテナンスが不要
主な用途
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建物の目地や隙間の補修
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防水性が求められる場所(屋根、外壁など)
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工場の外壁や天井の補修
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防音性を求める部分の目地
変成シリコン系は、汎用性が高く多くの用途で使用されています。
シリコン系の耐久性とポリウレタン系の接着性を兼ね備えているため、工場補修には特におすすめです。
アクリル系シーリング材
特徴
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施工性が良く、扱いやすいためDIYでも使用可能
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低コストで経済的
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耐水性が低いため、屋外使用には不向き
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硬化後の弾力性が低く、動きのある箇所には適さない
主な用途
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内装のひび割れ補修(壁、天井など)
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低湿度環境の補修
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一時的な補修や仮設的な施工
アクリル系はコストパフォーマンスが良いものの、耐久性に劣るため長期的な補修には向きません。
屋内の小規模補修に適したシーリング材です。
ブチル系シーリング材
特徴
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強力な接着性を持ち、密着力が高い
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耐水性・耐薬品性に優れ、化学工場などの特殊環境にも対応
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伸縮性が低いため、構造物の動きには対応しづらい
主な用途
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配管やダクトのシール
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防水シートやガラスの接合部
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化学工場の設備補修
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電子部品の防湿シール
ブチル系シーリング材は、耐水性と耐薬品性に優れており、化学工場や製造業の現場での補修に適しています。
ただし、動きのある部分ではひび割れが発生しやすいので注意が必要です。
シーリング工事の価格相場
シーリング工事の価格は、使用する材料や施工範囲によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
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一般的な外壁シーリング工事:1,500円〜3,500円/㎡
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屋根や防水箇所のシーリング:2,000円〜4,500円/㎡
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工場の床面のひび割れ補修:3,000円〜6,000円/㎡
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特殊な耐薬品シーリング工事:5,000円〜10,000円/㎡
工事の規模や環境によって価格が変動するため、具体的な見積もりを取ることが重要です。
まとめ
工場の補修作業では、使用環境や目的に応じて適切なシーリング材を選ぶことが重要です。
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防水・耐候性が必要な場合 → シリコン系または変成シリコン系
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強度や塗装が必要な場合 → ポリウレタン系
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コストを抑えた補修には → アクリル系
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特殊な用途(耐薬品性など)が必要な場合 → ブチル系
また、シーリング材の選定だけでなく、適切な下地処理や施工方法を守ることも重要です。
適切なシーリング材を選び、工場の安全性と耐久性を確保しましょう。
ご不明点や気になるところなどございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。